東京下流人日記|ワーキングプア脱出をめざす自宅警備員の生活と意見、時事議論、書評など

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逆福祉の国、日本。こんなことがあっていいのか。

|2009年2月15日 01:51| 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)

ダン・コガイのブログにトラックバックを打つことにした。

まさかここまでひどいとは - 書評 - 子どもの貧困

二児の父として、このことは知っているつもりだった。...本書「子どもの貧困」は、日本の子どもの貧困がいかにひどいかを、情ではなく理で説いた渾身の一冊。

『子どもの貧困』という本の書評である。私は本はまだ読んでいないが、重要なことに触れていたので、そのことについて書いておきたい。それは、以下に引用されている部分である。

これをみると、十八カ国中、日本は唯一、再分配後所得の貧困率のほうが、再分配前所得の貧困率より高いことがわかる。つまり、社会保障制度や税制度によって、日本の子どもの貧困率は悪化しているのだ!

再分配後所得の貧困率が再分配前所得の貧困率より高い。これは、きわめて重要である。なぜなら、それは逆福祉がおこなわれていることをあらわすからである。つまり、行政の再分配によって、貧乏人はさらに貧乏になる。これを逆福祉といわずして何といおう。欧米諸国より日本が悪いというだけでなく、OECD諸国と比べても、日本が悪い。日本の福祉がおかしいとは思っていたが、貧乏人をさらに貧乏にする政策がおこなわれているとは。トホホ。

じつは、このことを私も考えていた。私が考えてるのは、日本において福祉とは中流の相互扶助であり、下層のための福祉がきわめて手薄であるということである。以前に書いたのは、年金のことである。ホームレスの人もほとんどは働いた経験はあるだろうから、そのとき厚生年金を払ったことはあるだろう。しかし、年金が25年未満で無年金の人の場合、その払い込んだ金は国家に没収されている。そんなことがあっていいのか。もっとも弱者の金を国家がむしりとっているのである。ふざけるな。

住宅にしても、低所得者向けの都営住宅、市営住宅は倍率がきわめて高く、ほとんど入居できない。他方、旧公団の賃貸住宅は中流向けで、賃料は民間並みであるが、こちらは空きがある。中流向けは民間にまかせておけばいいのに、それを旧公団がやってきた。

貧乏人から金をむしり取り、中間層に回すというのが日本の制度だ。それを福祉ということは決してできない。日本で福祉とされるものは、中流と中流が助けあう中流の互助であり、生命保険会社の個人年金みたいなもんだ。企業でもできる貯金に近いことを行政がやって、それを福祉と称している。日本全体で下層を助けるのが福祉というものだろう。しかし、まったく逆になっている。悲しむべきことである。

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)
阿部 彩
岩波書店
2008-11
平均評価点4.5
コメント:「少子化政策」の誤りを突く
コメント:日本は子どもを大切にする?
コメント:「貧困」を「子ども」中心の視点で論じた本


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