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書評:努力はいらない! 「夢」実現脳の作り方

|2008年10月17日 18:04| 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)

ホメオスタシスに安住するな。

この本はいい。いままで成功哲学の本は山ほどあるが、これは1歩踏み出している。

著者自身、脳研究の専門家であるし、その著者が師事するルー・タイス氏が開発した能力開発プログラム「PX2」に基づいたものである。「PX2」とは、心理学と機能脳科学を駆使して作られた、夢を実現させるための自己啓発プログラムで、米国では「フォーチュン500」企業(全米のトップ500企業)、連邦政府機関、州政府機関、国防総省、警察などで採用されているという。

そうしたお題目はさておき、この本が内容面ですぐれているのは、従来の成功哲学では成功できなかった人に、その原因と対策を説くことにある。いわゆる成功本は多くの人が読んだことがあるはずだが、成功した人は少ない。多くは挫折している。そうした人に向けたメッセージがある。はっきりいえば、この本の半分は従来の成功哲学に重なっている。しかし、残りの半分に優れたオリジナリティがある。

努力はいらない! 「夢」実現脳の作り方
苫米地英人
マキノ出版
2008-09-16
平均評価点4.5
コメント:ついに分かりやすくなった
コメント:感服
コメント:丁寧な苫米地さん
コメント:読み物としてのおもしろさと実用性を兼ね備えた良書
コメント:普通の内容かな?

まず、著者はホメオスタスに安住するのがいけないという。そして、ホメオスタシスに安住すると、ものの見方に盲点(スコトーマ)ができるという。つまり、ホメオスタシスは私たちのものの見方を規定しており、その効果のひとつとして、重要なものが見えなくなり、夢もまた見れなくなるというのだ。

これには、私は個人的にとても納得できる。人間の認識には何らかのバイアスがかかっていて、すべてを均等に見ることはできないとつねづね考えているからだ。

そうした認識上のスコトーマを踏まえ、著者はホメオスタシスに安住するのをやめ、コンフォート・ゾーンをズラして、大きな夢(実現不可能でもいい)を描くべきだという。そして、その夢の実現に向かってすすむ自分をイメージせよという。

なるほど。そうか。人間には盲点があって、それはコンフォート・ゾーンと関係している。そこに安住しがちな仕組があるが、そこから脱出しなければならない。

そして、夢の実現のために、自分を変えるアファーメーション(自己肯定)の方法について詳しく書かれている。記述のしかたはクセがなく、わかりやすい。

個人的には、自我なんて存在しないという主張がよかった。自我は関係性のなかにあるというのが、現代思想において常識であり、そうした人文社会科学系の知見と内容的にシンクロしている部分がある点が興味深いし、またこのプログラムに信憑性を感じさせる点でもある。


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